生活改善を指導する難しさ

看護師の仕事として患者の生活改善を促す指導は重要な業務の一つです。入院患者の場合には生活を管理することができますが、外来患者の場合には家庭に帰って生活してもらわなければなりません。慢性的な病気の場合には特に生活改善によって進行を抑えたり、症状の緩和を狙ったりすることが重要になります。明らかな症状があって、生活改善をすればすぐに効果が表れるというものであれば患者も積極的に取り組んでくれるでしょう。看護師にとってはやりがいがある仕事になりますが、必ずしもそのようなケースばかりではありません。

むしろ生活改善は病気の進行の抑制や合併症の予防を目的としていることが多いため、患者がいくら取り組んでも実感がない場合が多いのです。そうでありながら、通常はあまり好まない取り組みを強いなければなりません。看護師にとって患者との円満な関係を保ち、気軽に会話できる状況を維持するのも重要であるため、あまり強硬に指導を行うのも難しいのが実情です。生活改善の指導は看護師にとって難しいものになりがちですが、それが最終的には患者のためになるという気持ちは抱き続けることが大切です。たとえ取り組んでもらえなくても根気を持って取り組むのが最も重要です。何度も繰り返し話をして取り組むことの意味を伝えていくと、徐々に理解してもらえるようになるでしょう。看護師側が諦めないことが、患者に生活改善の取り組みを促すには欠かせません。